では下水中の汚れが少なすぎる場合はどうなっているでしょう……

<<説 明>>

 ちょうど良い状態の時と比較すると細菌類の固まり(フロック)がバラバラに散らばっています。

 実は、微生物である「細菌」がお腹をすかせながら働いた結果です。

 一度は固まりになったのですが、あまりにもエサ(汚れ)がないため細菌同士が引っ付くためのエネルギーまで消費してしまい、ちりぢりになってしまったのです。

 上の写真の状態では、「原生動物」や「後生生物」の仲間でも比較的大型の生物が一緒に観察されるので、「今、汚れが少なくなっているのだ」ということがわかります。

 下水の汚れが少ない時なので、微生物による食べ残しはほとんどないのですが、フロックが小さいのでふわふわ浮いてしまいきれいに分離しないため、処理水の透明感が無くなります。

 

そして下水中の汚れが多すぎる場合は……
残念(?)ながら、現在当公社の浄化センターでは、下水中の汚れが高過ぎ生物反応槽に高い負荷がかかっていないので、みなさんに見ていただく写真をとって説明する事が出来ませんでした。
 ちなみに、このときの活性汚泥は、ちょうど良い状態の時と比較すると細菌類の固まりがやや小さく、散らばっていることが多いようです。これは、たくさんの汚れを分解しようと細菌類が増殖を繰り返した結果だそうです。
 下水の汚れが多すぎる場合に出現する原生動物も大きいものではパラメシウム(ゾウリムシ)が現れ、もっと汚れがひどくなると、小刻みに動く小さな微生物が多くなるそうです。

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